カミナギ・ヤマト

元は帝国軍第一特務師団に所属していたが、強化指定兵士として特別編成部隊「妣國」へと編入した。

寡黙で不愛想。任務外では人付き合いも悪いため交友関係も狭い。造り物めいた端正に過ぎる面貌も相まって、多くの物からは冷徹かつ機械的な印象を持たれているが、本人は至って自然体にしているだけで、特段冷たい人間というわけではない。だが、極端に自我が薄く、私情と呼べるものの一切が存在しないという異質な点も確かに存在する。

極めて強力な唯奏を獲得しているが、どういうわけが五行機構における基本的な能力値は軒並み低い。そのため唯奏を使う際にも、長時間の使用不可。

使用の際に自らへ手痛い反動があるなど、様々な制約が見られる。

クナカミ・サクヤ

ヤマト、ハヤテと同じく第一特務師団から「妣國」に編入にした。彼らとは士官学校からの仲。

常に明るく元気溌剌。太陽のようと評される笑顔が特徴的だが、割と口が悪い。根は善良。

一人称は「ボク」で、中世的な面立ちをしているため少年と間違えられることもある。

隠すことなく様々な感情を発露させるその様をしてハヤテなどから「子犬」とよく呼ばれからかわれている。戦闘要員というよりは、能力の特性上支援要員としてチームを組んだ仲間たちのサポートに徹することが多い。しかし石動流戦刀術も当然修めているため、戦えないわけではない。

与えられた任務を卒なくこなす優秀な兵士ではあるが、情緒豊かであるためか若干の心の弱さが垣間見られる時がある。

イトウ・ハヤテ

サクヤ、ヤマトと同じく第一特務師団から「妣國」に編入にした。彼女たちとは士官学校からの仲。

気持ちの良い益荒男。悪を憎み正義を謳い、誰に対しても分け隔てなく接する好漢。少々真っすぐすぎて失敗しがちなのがたまに傷。

強い剛・体の素養を誇り、また戦闘において特に優れた力を発揮する唯奏を持つ。士官学校時代から何かにつけてヤマトに絡み、一方的に勝負を挑むなどしている。

なんだかんだ言いつつもただの良いヤツなので、ヤマトやサクヤのことは大切な仲間として認識している。

イスルギ・ゲンカイ

石動流戦刀術の開祖であり、帝国軍専属剣術顧問。
齢六十を数える老体だが、全身には若々しい生気が満ち満ちており、その面貌にも老人とは思えぬほど活力が漲っている。

常に平坦かつ取り乱すこともない整然とした精神と物腰を持ち、あまり多くを語ることもない。指南場においては、口よりも剣そのもので多言を語り、事実彼と手合わせるだけで誰もが己の欠点などに自ずと気づき、そして自然に改善されていく。

石動流戦刀術と名付けた独自の剣術技法を用い、一振りの剣で無双を誇る。それは対人はおろか、魂喰鬼相手ですら容易く打倒するほどの熟達極まる剣を持つ。道場などは開いておらず、数十年ほど前に当時の「皇」からの勅命を受けて、帝国軍の剣術顧問として着任し、ほとんどの帝国軍兵士に己が剣を教えている。

クナカミ・ユキノ

帝国軍第二帝都防衛師団に所属しているが、現在は「妣國」にも籍を置いている。クナカミ・サクヤの実姉。

自他共に厳しく、何よりも怠惰を嫌う帝国軍の女傑。クナカミ家は帝国でも有名な武家であり、代々家系の者は帝国軍でも重要な席についてきた。ユキノは兵士としての能力もさることながら、指揮官としても優れた才覚を持ち合わせており、今現在帝国軍内部では破竹の勢いでエリート街道を直進している。

クジョウ・タケル

帝国軍近衛師団に所属しているが、ユキノと同じように現在は「妣國」に籍を置き、同部隊の部隊長を務めている。

常に柔和な笑みを浮かべ物腰も穏やか。線が細く優男とも見られかねないほどに軍人らしからぬ男。

周囲をして「天才」と評されるほど優れた力を持ち、現状帝国軍内で「魄創術識」の性能に限れば最高の兵士と名高い。

ヤマトとは、彼が士官学校に居た頃から個人的な付き合いがあり、何かと彼を目にかけている。

​カミナギ・ヤマト